コラム・キャンペーンcolumn・campaign
Column
口腔習癖とは 口から喉までの部分に対して無意識に繰り返し行う癖 のことをいい、特に乳幼児~青年期の長い期間同じ動作をしてしまうことにより、歯並びに影響してしまいます。
- 指しゃぶり
- 口呼吸
- 舌癖
- 頬杖や唇の巻き込み癖
主な口腔習癖は上記の4つです。
それぞれ歯並びに特徴がでるので、早く治してあげることが大切です。
いくら歯並びの矯正治療を行っても、口腔習癖が治らなければ矯正治療が思うように進まないことも多く、矯正治療と同時に癖の対策もしなければなりません。
指しゃぶり

このように奥歯は嚙み合わさっているが、前歯に隙間があいてしまっている歯並びを 開咬 といいます。
指の吸い方によっても違いますが、たいていは上の前歯が押し出されることで、いわゆる「出っ歯」の状態になります。
指しゃぶりが長く続くと前歯の間に写真のように隙間が出来ます。すると食事の時に物を飲み込みにくくなり、その前歯の隙間を舌で閉鎖する必要がでてきます。そして、上下の奥歯が接触しない状態で嚥下します。
人間は、食事の時だけではなく、1日1,500回くらい無意識的に唾液を飲み込んでいます。その都度舌が前歯を押していることになるため、どんどん前歯が前に出てきてしまいます。
口呼吸

「お口ぽかん」といわれる状態で、鼻からではなく口で呼吸する癖がついてしまった場合は、舌の位置のせいで下の歯が上の歯より前に出てきてしまい 下顎前突(受け口) という状態になります。
人間の舌は本来、口の中の上部に収まっているのが通常です。上の前歯の裏側、その上辺りは「スポット」と呼ばれ、ここ舌の先がくっつていることが定位置です。
しかし口呼吸が習慣化している人の舌は次第にダラリと下がるため、無意識のうちに下の前歯を舌で押す 舌癖 がついてしまいます。これを 低位舌 といい、最初に紹介した指しゃぶりの癖と同じように同じ場所にずっと力をかけている状態になり、舌で押された下の歯がだんだん前に突き出すようになり、「受け口」になってしまうのです。
また、同じような理由で上下の前歯の間に隙間ができる場合もあります。
舌癖

乳歯が永久歯に生え変わり始めるタイミングで前歯に隙間があくようになり、その隙間が気になるので舌を入れて遊ぶことが癖になってしまったお子様の歯の写真です。
舌癖(舌突出癖)は、タングスラスト・異常嚥下癖などと呼ばれることもあります。タングスラストは「舌を押し出す」という意味です。その他にも、無意識的に「話す時に舌が出る」「舌で歯を触る」 などの癖として現れることもあります。
また、就寝時や安静時の舌の位置も、通常は上顎にペタッとくっついた状態にあるのですが、舌癖がある子供は舌が上顎に付かずに低位にあることが知られています。
頬杖や唇の巻き込み癖

頬杖や唇の巻き込み癖があると、極端に同じ場所ばかり力がかかるため、この写真のように歯の位置がずれてしまいます。
この写真のお子様は両手で頬杖をつく癖があり、左右両方からアーチがつぶされて真ん中によってしまいました。もちろん、どちらか片手でついている癖だと片側だけアーチが歪みます。下の顎だけ押していると下の歯だけ押し込まれますし、上下両方の顎を押すと上下ともアーチが押しつぶされます。
横向き寝やうつぶせ寝も歯列をゆがませる大きな要因です。
頭の重さは大人だと5キロ。ボーリングの球と同じくらいです。子供でもそれに近い重さがあります。それに毎日繰り返し押されることで歯列は歪みます。また顎の関節が未発達な子供の場合、そうすることで顎の位置も大きく変わってしまいます。
乳歯の反対咬合・受け口の子供はうつぶせ寝の子供が多いという話もあります。
横向き寝やうつぶせ寝でしか眠れないというお子様は、口呼吸や極端な猫背など、寝相の他にも習癖がある場合が多いです。
寝ている時、無意識で悪い寝方になるのは、正しい寝相仰向けで寝るのが苦しいので悪い方に寝相が動きます。正しい仰向けで寝る子供はうつ伏せでは苦しくて寝られません。
以上が代表的な4つの口腔習癖です。このなかでも口呼吸が一番多く見られます。
このチェックシートで多くあてはまる場合は、一度歯科医院で歯並びをチェックしてもらった方が良いかもしれません。

当院では虫歯のチェックや定期検診と同時に歯並びのチェックも行っています。
子供の口腔習癖は、早期に気付いて治してあげることが大切です。
矯正治療は歯が生え変わる時期からのスタートが望ましいと言われています。
歯の生え変わり時期については、11/21のコラム 歯の生え変わりで詳しく紹介しています。
気になることがあれば、なんでもご相談くださいね!(^^)
↑
まりこ歯科クリニックのInstagramも定期的に更新中です★
大人はもちろん、お子様の歯のクリーニングも行っています(*’▽’)