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キシリトールとは?
キシリトールは主に白樺や樫の木などに含まれるキシラン・ヘミセルロースという成分を原材料に作られた天然の甘味料です。
その甘みは砂糖と同量度にもかかわらず、カロリーはその4分の3しかしかないことが特徴です。
厚生労働省より食品添加物として許可されているほか、WHO(世界保健機関)やFAO(国連食糧農業機関)もその効果を認めています。
キシリトールの効果
①歯垢中の虫歯菌を減少させる
キシリトールには、虫歯菌の働きを抑える働きがあります。虫歯菌は、虫歯の主要な原因となる細菌であり、糖類を分解して酸を生成します。キシリトールは虫歯菌がエネルギー源として利用できないため、菌の成長が抑制されます。結果として、酸の生成が減少し、歯のエナメル質が酸によって侵されるリスクが低減します。

②歯の石灰化を助ける
虫歯菌は砂糖ををえさにして、酸を作り出しています。この酸によって歯が溶けていき(脱灰)虫歯になっていきます。
唾液には、酸をなくそうとする治癒力があり、それを再石灰化と言います。
キシリトールをえさにできない虫歯菌は酸を作ることができなくなり、歯の表面は脱灰を起こしません。
酸性度が下がらなければ、歯の表面は脱灰を起こしません。
また、唾液による再石灰化も効率的に働きます。

③唾液の分泌を促してくれる(ガムの場合)
ガムをかむ効果で唾液の出る量が多くなります。
唾液は口の中をきれいにしてくれる効果があり、再石灰化とともに、虫歯菌を洗浄する効果があります。
キシリトール製品の選び方
キシリトール含有量50%以上、おすすめはキシリトール100%配合の物です。
糖類ゼロとなっている物を選んでください。
パッケージの裏で確認してください。
タブレットは市販でもキシリトール100%配合、糖類ゼロが売られていますが、ガムは歯科医院専売となっています。
有効的な食べ方
幼児から小児 1日0.5g~1gを3回程度
成人 1日5~10gが推奨されています。
タブレット 1日3粒程度(奥歯でかめる2歳ごろから、大きい場合は半分に切ってください)

ガム 1日4~8粒(キシリトール100%配合の場合)
ガムがかめる年齢の方はガムがおすすめです。5分以上かむようにしてください。

タイミングは食後や就寝前です。
歯こうを落としやすくするには、歯磨き前
歯の質を強くするには、歯磨き後が効果的です。
糖類ゼロの物を選んでください。(とくに就寝前に使うときは必ず糖質ゼロにしてください)
ただし、一度にたくさん食べると下痢を起こしさすいので注意してください。
また、キシリトールは犬にとっては有害であるため、ペットが誤って摂取しないように注意してください。
即効性の効果はありませんが、毎日続けると2週間でプラークが減り始め、3ヵ月続けると虫歯のリスクが下がり、1~2年続けると、その効果が有効に持続するといわれています。
キシリトールとフッ素は、それぞれ異なる方法で歯を守ります。キシリトールは虫歯菌の活動を抑制し、プラーク(歯垢)が歯に付着するのを防ぎます。一方、フッ素は歯の表面を強化し、酸に対する耐性を高めます。この2つを併用することで、虫歯菌の影響を減らしつつ、歯そのものをより強くするという相乗効果が得られます。

虫歯はキシリトールやフッ素だけでは防げません!
毎日のブラックをきちんと行うことや、食生活を見直すことも大切です。
そのうえで、キシリトールやフッ素を積極的に取り入れてくださいね。
予防歯科