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Column
最近、電気屋さんや薬局などでよく見かけるようになった「電動歯ブラシ」
患者様も使用されている方が多くなってきています。
電動歯ブラシは、簡単に綺麗に歯を磨いてくれるイメージですよね。
もちろん、正しく適切なものを使っていただければ、とても効率よく、綺麗に歯を磨くことが出来るものですが、便利な反面、もちろんデメリットもあります。
電動歯ブラシの種類
電動歯ブラシは、大きく分けて、「振動式歯ブラシ」「電動歯ブラシ」(高速回転タイプ)「音波歯ブラシ」「超音波歯ブラシ」の4つに分けられます。
振動式歯ブラシ ヘッド部分が振動して歯垢を落とす。数百円程度で購入できる商品があります。
電動歯ブラシ(高速回転タイプ) 1分間に3千~7千回という高速で左右反転する電動歯ブラシです。
音波歯ブラシ 1分間に2万~4万回の振動により歯を磨きます。
超音波歯ブラシ さらに振動数の多い1分間に120万回以上の超音波を利用した歯ブラシです。
現在主力となっているのは電動歯ブラシ(高速回転タイプ)と音波歯ブラシの2つです。それぞれ使い方のポイントの違いがあります。
電動歯ブラシのメリット
①清掃効率が良い
電動歯ブラシは、ヘッドが大きいものが一般的です。
1本1本の歯を包み込むように磨くことでプラーク除去の効果が上がります。人間の力では不可能な速 さで、たくさんの振動を歯に与えることができます。その振動により短時間でしっかりを歯垢(プラー ク)を除去することができます。
また電動歯ブラシは、手で動かす歯ブラシでは届かなかった部分の清掃も行うことができます。具体的には歯周ポケットの中など。手で動かす歯ブラシでも毛先を入れ込むことは可能ですが、電動歯ブラシではそれに細かな振動が加わることによって、より深い部分まで清掃することができます。
②誰でも簡単に汚れが落とせる
電動歯ブラシは名前の通り、勝手に振動してくれます。そのため正しく歯に当てさえすれば、誰でも簡単に歯垢(プラーク)を落とすことができます。子供でも大人でもご高齢の方でも。
ご高齢の方などはしっかり歯ブラシを握る力がなくても電動歯ブラシならプラーク除去が簡単です。その時には手にフィットして軽いものを選ばれると良いと思います。
③疲れない
手で動かす歯ブラシは、歯の汚れを落とすためによくこすらなければなりません。しかし電動歯ブラシなら毛先を一定の位置に当て、あとはスライドさせるだけ。力の弱い子供や、ご高齢の方でも使用することができます。
電動歯ブラシのデメリット
①お金がかかる
手動の一般的な歯ブラシは100円程度で購入できますが、電動歯ブラシは数千円から数万円かかります。動かすための電気や電池代が必要で、ヘッド部分も定期的に購入して交換しなければなりません。消耗品、そして衛生商品であることを考えると、高級商品の部類に入るでしょう。
※ただし家族で使う場合には、それぞれにヘッドを用意すれば本体は1台でOKです。
②電池や電力が必要
電動製品のため、電池か充電が必要です。充電式の場合は洗面所のコンセントにさしっぱなしにしておけますが、外へ持ち運びたい方は電池式を選ぶ必要があります。
③歯や歯茎が傷つく場合がある
電動歯ブラシは自分で上下に動かさず、歯に軽く触れる程度で使用します。しかし手動の歯ブラシに慣れている方はついつい手でも動かしてしまったり、力を入れたりしてしまいます。高速で振動しているところに力が加わると、歯の表面が削れたり歯茎に傷を作ったりする場合があります。
電動歯ブラシを選ぶポイントと注意点
電動歯ブラシを使ってみよう! と思ったら、自分にぴったりのものを選ぶことが大切です。
まずは前述した4つの種類から、使ってみたいものを選びます。比較的安価で使いやすいのは振動だけのタイプ。しっかりきれいに掃除をしたいという方は、機能性が高い超音波や音波のタイプを選びましょう。
次に、電池式か充電式かを考えます。電池式であれば持ち運びも簡単ですが、充電式の方がランニングコストは優秀です。
ポイントは次の2点
自分の口のサイズにあっているか
電動歯ブラシは作るメーカーによってヘッドの大きさが違います。ヘッドが大きいと広い面積を一気に磨けますが、奥歯には届きにくいといったデメリットも。一方小さなヘッドは奥歯などには届きやすいですが、磨く時間は少々かかります。
分からない時は、売り場に日頃自分が使っている歯ブラシと同じサイズのものを持っていき、比べてみるのが最も簡単で確実なサイズ合わせの方法です。顎が小さい人は特にヘッドの大きさには注意してください。あまり大きすぎると口の中に違和感があり、使いづらくなります。
付属ブラシがついているか
電動歯ブラシでは、ヘッドの種類を選べる商品があります。たとえばコーヒー汚れなどのステイン用、歯垢除去用や歯茎ケア用など種類は多彩です。それら付属のブラシがついているかどうかを基準にするのもよいですね。
注意点は次の3点
ブラシヘッドは3ヶ月おきに交換
作っているメーカーによって違いますが、多くのメーカーがヘッドの交換目安を3ヶ月としています。普通の歯ブラシのように毛先が開いて来なくても、3ヶ月程度使っていたらヘッドを取り替えましょう。
歯磨き粉は使用しない方がいい
電動歯ブラシは高速で振動するため、一般的な歯磨き粉を使うと泡だらけになってしまいます。実際には磨けていないのに、泡が多いと磨いたような気になってしまうケースも。また、研磨剤が含まれた歯磨き粉の使用で歯の表面が削られ知覚過敏になってしまうこともあります。
歯磨き粉は使わないか、研磨剤不使用で泡立ちにくいジェルタイプなどを選びましょう。
都度メンテナンスが必要
使用する度にブラシを洗い、風通しのよいところで保管します。このとき、ブラシと本体のつなぎ目部分の汚れも落として洗ってください。つなぎ目部分に汚れが溜まれば接触不良を起こし、故障に繋がります。
正しく使いさえすれば、電動歯ブラシは効率的・効果的に歯の汚れを落とせる便利な製品です。高価な分、手磨きではなかなか落とせない歯垢もすっきりと除去できます。ただし、歯垢の落としやすさを過信して丁寧さがなくなると、磨き残しがでて、虫歯になることもあります。どんな高価な歯ブラシでもその道具を過信せず、丁寧な歯磨きを心がけましょう
歯磨きをする時は、きちんと歯の汚れが落とせているかどうかが大切なポイントです。
電動歯ブラシと手磨きは、どちらもやり方を間違えずに丁寧に磨けば、歯垢を除去することができます。使う人や使い方で電動歯ブラシと手磨きどちらが合っているのかは変わってきますので、自分に合った方法で歯磨きを行いましょう。
選び方が分からない場合は、かかりつけの歯医者さんでみてもらい、判断してもらう事をオススメします。当院にご来院の方は、いつでもお気軽にご相談ください(^^)/
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