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矯正治療が保険外治療になる理由
一般的に、矯正治療は保険適用外とされています。保険診療は病気や怪我の治療が主な対象であり、歯並びを整える目的の治療は【審美的改善】とみなされるためです。
矯正治療は、「かみ合わせの悪い歯を改善し、歯としての機能を回復させる」という目的の他に、「歯並びを改善し、見た目を美しくする」という目的があります。病気などのように緊急に治療が必要なものではありませんので、美容医療に近い扱いになり、残念ながら保険適用外となってしまいます。
歯科矯正治療保険適応になる条件
矯正治療の多くは、見た目を整える審美目的と判断され、健康保険の対象外(自費診療)です。
しかし、病気の治療と認められる特定の条件を満たす場合は、保険が適用されるケースがあります。
(厚生労働省が定める疾患に起因する咬合異常に対する矯正治療)
①特定疾患による矯正
厚生労働省が定める先天性疾患や機能障害が原因で、噛み合わせや歯並びに異常がある場合。
代表的な疾患 唇顎口蓋裂、ダウン症候群、ゴールデンハー症候群、ターナー症候群、クリッペル・ファイル症候群、アラジール症候群など
・唇顎口蓋裂 胎児がお腹のなかでしだいに成長するとき、顔は左右から伸びるいくつかの突起が癒合することによってつくられています。しかし、この癒合がうまくいかないと、その部位に裂け目が残ってしまいます。
その結果として、唇が割れた口唇裂(こうしんれつ)や、口蓋が裂けて口腔と鼻腔がつながっている口蓋裂が発生します。
口唇・口蓋裂は、日本人で約500人に1人の割合で出現する先天異常で、口唇裂はくちびるが、口蓋裂は上あごが、生まれつき割れている状態のことです。
・ダウン症候群 染色体異常により顎が小さくなる傾向があり、歯並びに乱れが起こることがあります。
②顎変形症(外科手術を伴う場合)
顎の骨が極端に大きい、小さい、あるいは左右非対称であるなどして噛み合わせに問題があり、顎の骨を切る外科手術(顎離断など)を併用する場合は保険適応になります。
顎変形症の治療は、国が指定する「顎口腔機能診断施設」や「自立支援医療機関(育成医療・更生医療)」などの認定施設で行う場合健康保険が適応されます。
顎変形症は専門的な知識と技術が必要なため、矯正歯科と口腔外科が併設された大学病院などの総合病院を中心に治療が行われます。

③永久歯萌出不全
永久歯の先天欠損(生まれつき歯が足りない状態)に対する矯正治療は、原則として保険外治療です。
ただし親知らずを除いて6歯以上の永久歯が欠損している(先天性部分無歯)場合は保険が適応されます。
2013年度より、生まれつき6本以上永久歯が足りない場合に限り、保険適用で歯列矯正を受けることができるようになりました。
永久歯は、全部で28本(親知らずをいれると32本)ありますが、生まれつき永久歯の本数が足りない状態を先天性欠損といいます。
なぜ、本数が生まれつき足りないのかというはっきりした理由はわかっていません。
この事象は、胎児の時期に歯胚という歯の芽となるものがつくられないことでおこります。
保険適用で歯列矯正を受ける場合、どこの矯正歯科医院でも受けられるわけではなく、国が指定した医療機関で治療を受けることが条件となります。
顎変形症の場合には顎口腔機能診断ができる施設であること、先天性疾患の場合は指定の自立支援医療機関で治療を受ける必要があります。
この保険医療機関の名簿に関しては、地方厚生局ホームページに最新の情報が掲載されております。
注意点
・マウスピース矯正は適応の対象外となります。保険が適応されるのはワイヤー矯正のみです。
・一般的な矯正歯科では基本的に保険適応外なので、「指定自立支援医療機関(顎口腔機能診断施設)」として地方厚生局に届出を出している矯正歯科や大学病院での受診が必要となります。
当院では保険の歯科矯正は行っていません。
保険が適応される可能性があれば、大学病院か可能な矯正歯科をご案内させていただきます。
お気軽にご相談下さい。

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