入れ歯が痛いけど歯科医院まで行けない、歯磨きなどの口のケアができているか心配だが外出できないなどお悩みの方はたくさんおられます。
当院では平日の外来診療の休み時間（13:00～14:30）に医院から徒歩圏内で診療しています。
訪問歯科って何をするの？費用は？どうやって始めるの？といったことを解説していきます。

訪問歯科とは？

訪問歯科診療は寝たきりの方やご病気で1人で通院が困難な方（脳梗塞で麻痺が残った場合など）ための往診サービスです。
虫歯や歯周病、入れ歯など治療だけでなく、検診や口腔ケアも行っています。
訪問歯科は医院を中心とした半径16km圏内で、施設や居宅（寝泊りするところなら可、通所施設は不可）に歯科医師と歯科衛生士が伺います。

対象者は？

自力での通院が困難な方が対象です。
具体的には…
・介護認定を受けている高齢者
・介護老人保健施設や介護老人福祉施設に入所している高齢者
・障がいがあり身体が不自由な方、病気を持っている方
・歯科、口腔外科がない病院に入院している方

診療内容

・入れ歯の作製（1か月程度はかかります）
・入れ歯の修理（1、2回）
・虫歯の治療（大きさによりますが1回～）
・検診
・歯周病の治療
・口腔ケア（最大月4回まで）
などを中心に行っています。
治療の際は水と電源と荷物を置くスペースをお借りします。
特殊な機材など持ち運びができないものもあるため、対応できる範囲内での診療となります。

費用は？

医療費、治療期間などは、お口の状態によって異なりますが、医療保険、介護保険（介護認定を受けている方）の適用になります。
訪問歯科の場合は治療費のほかに「歯科訪問診療費」などの料金が加算されるため、通院よりも合計の支払いは高くなります。
歯科訪問診療費は、診療を受ける人数などによって変わるため一概にはいえませんが、要介護認定を受けている人の訪問歯科の治療費は「治療費＋1,000円程度」です。

※料金、治療期間などは、お口の状態によってことなります。ご不安な方は、お気軽にお尋ねください。
※ご自宅や居住系施設では、自己負担金は医療保険と介護保険が同時に発生する場合があります。

訪問診療の流れ

①お電話によるお問合せ、依頼
　　名前、住所、お困り事の内容、持病や処方薬、訪問希望日などを教えてください。
　　ケアマネさんがいらっしゃる場合は、ケアマネさんの連絡先もお伺いします。

②訪問の申し込み用紙の記入
　　郵送でも対応いたします。

③実際の訪問開始
　　最初の訪問では、歯科医師と歯科衛生士が一緒にお伺いして、口の中の状態をチェックします。
　　検査や治療はベッドに寝たまま、車椅子に座ったままでも可能です。
　　患者さんの健康状態やご都合を考慮して治療計画を立てます。
　　ここまでを1回の訪問として、治療は後日行うこともあります。

④定期的な検診へ　
　　お口の中のケア状態によって、訪問頻度をご相談させていただきます。

準備するもの

訪問歯科診療を受診する際には、健康保険証のほかに、介護保険証や福祉医療受給者証も持っていれば準備をしましょう。
現在飲んでいる薬がある方は、お薬手帳も用意しましょう。
生活保護受給者の場合は、医療費の減免を受けるためには医療券の確認が必要となります。

訪問歯科診療を依頼することで、歯医者さんへ通院するのと同様の治療をご自宅で受けることができます。
病気やけがが原因で歯医者さんに通院できなくても、治療を諦める必要はありません。
お食事を楽しむためにも、お口の健康は大切です。
口の中のトラブルを感じたら、まずはご相談ください。

入れ歯