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2024.01.08
歯周病の原因と治療

みなさんは歯周病についてどこまで知っていますか?
まずはその正体をきちんと理解することが、歯周病のリスクを下げる第一歩です。

歯周病とは?

歯周病とは、歯周プラーク(歯垢)の中の歯周病菌が歯ぐきに炎症を起こし、徐々に周りの組織を破壊していく細菌感染症です。
痛みなどの自覚症状がなく進行するので、別名サイレント・ディジーズ(沈黙の病気)と呼ばれ、症状が進行すると歯を支える骨(歯槽骨)を溶かし、やがて歯が抜けてしまう原因になります。

歯周病の症状の進行に伴い、歯ぐきが腫れると、些細な刺激で出血しやすくなります。また病的口臭(歯周病が原因の口臭)や起床時のお口の不快なねばつきなども症状としてみられます。そうなる前に、きちんと歯周病を予防していくことが大切です。

歯周病の原因について

歯周病の主な原因はプラーク(歯垢)ですが、その中でも直接的なものと間接的なものがあります。

ここでは、それぞれについて詳しく解説します。

直接的な原因

歯周病になる直接的な原因はプラーク(歯垢)です。

プラークとは、細菌の塊のようなものです。中にある細菌が出す毒素により、歯の周りに炎症を起こし歯周病になってしまいます。

そのため、歯周病を予防するには、プラークをしっかり落とすことが必要です。歯磨きをするときは、汚れが溜まりやすい歯と歯ぐきの間を特に注意しましょう。

うがいしただけではなかなか取れないので、しっかり歯ブラシで磨くことが大切です。しっかり汚れを落とせないと、プラークは歯石に変わってしまい、歯科医院でのクリーニングでないと落とせなくなります。

歯に歯石が付いていると歯周病の原因となる毒素が出続け、症状が悪化してしまいます。この状態になる前に、普段からしっかりとお口を清潔に保ちましょう。

間接的な原因

歯周病は、口内環境や生活習慣によって悪化しやすくなります。

悪化の原因となりうる口内環境には、口呼吸があげられます。口が空いていると、口内が乾燥してプラークが溜まりやすい状態になってしまうのです。

歯並びが悪い方も注意が必要です。歯磨きが不十分で磨き残しが出やすく、歯周病の原因となるプラークがつきやすくなってしまうからです。

また、生活習慣も歯周病に影響します。ストレスや睡眠不足、食生活の乱れが続くと、体の免疫力が弱まります。その結果、歯や歯茎も弱くなる可能性があり、歯周病が悪化しやすくなるのです。

そのほか、喫煙者は血流が悪くなり、細菌への抵抗力も弱まるため、治りにくい傾向にあります。

歯周病の進行と治療法

歯周病になった場合、まずは進行度を検査します。歯周病の治療は歯周基本治療(歯石除去など)から始まり、進行度合いによっては外科治療が行われることもあるほか、特殊な材料を用いて部分的に失われた歯周組織を再生させる手術(再生療法)が行われることもあります。

進行度によって症状の度合いは異なります。

進行度は炎症の広がり具合や、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯ぐき間の隙間の深さで判断可能です。
対策や治療法も進行度によって異なるので、自分の歯が今どんな状態なのかを把握しておくことが大切です。

では歯周病の進行度と、各ステージにおける対策および治療法について解説していきます。

【ステージ1】歯肉炎

歯周ポケットの深さ:3mm以内

歯周病の進行ステージの最初は、歯ぐきのみに炎症が起こっている状態です。

歯ぐきは目に見えるほど衰退していないので、見た目での判断は難しいですが、歯磨きや硬いものを食べた際に出血することがあります。

対策および治療法

適切な頻度・方法で歯磨きを行い、常に口内を清潔に保つようにしましょう。
歯間ブラシやマウスウッシャーを用い、歯磨きでは落としきれない汚れまで落とすのも有効です。

【ステージ2】軽度の歯周炎

歯周ポケットの深さ:3〜4mm

軽度の歯周炎が起こった状態においては、歯を支える歯槽骨と呼ばれる部分が溶け出します。

以前よりも歯が少し腫れぼったく感じるのが特徴。
歯磨きをすると出血したり、歯がうずいたりします。

ただしこの段階ではまだ、症状に気づけないことも多いです。

対策および治療法

歯や歯の根元にある歯垢や歯石を、スケーラーと呼ばれる器具で除去します。
歯垢や歯石は歯磨きでは落とせないので、症状の進行を止めるには歯科医院に通院するのは必須です。

【ステージ3】中等度の歯周炎

歯周ポケットの深さ:5〜7mm

中等度の歯周炎が起こった状態においては、歯槽骨が1/3〜2/3程度溶け出します。
見た目的にも歯が大きくなったように感じ、鏡を見て異変に気づくことも多いです。

歯周病がこの進行ステージに差し掛かると、歯がぐらつき始めることもあります。

また歯ぐきから膿が出たり、口臭がひどくなったりと、明確な症状も出やすいです。

対策および治療法

軽度の歯周炎と同じく歯垢や歯石を除去します。

ただし歯周ポケットの奥深くまで定着している場合は、除去に痛みを伴うため麻酔注射も必要です。

【ステージ4】重度の歯周炎

歯周ポケットの深さ:7mm以上

歯周病の最も深刻な進行ステージにおいては、歯槽骨が2/3以上溶け出します。
歯はぐらつき、歯の周辺を押すと膿がにじみ出すことも。

この状態を放置すると、最終的には歯が自然と抜け落ちてしまう恐れもあります。

対策および治療法

症状を進行させないために歯垢や歯石を除去しますが、改善しない場合には抜歯を行います。

治療について詳しく

歯周基本治療

歯周基本治療では、歯周病の原因である歯垢および歯石の除去、歯の根の面の滑択化、ぐらぐらする歯のかみ合わせの調整などが行われます。これらの治療により、歯周組織が改善された場合は、メンテナンス(定期検診)に移行します。

外科治療

歯周基本治療を行ったものの、深い歯周ポケットが残っている場合は外科治療が行われる場合があります。

外科治療には、状態に応じて歯周ポケットの除去、腫れている歯肉の除去、歯肉や粘膜を除去して歯磨きしやすいようにする、歯を支える骨の移植などが行われます。場合によっては、レーザーで治療が行われることもあります。そのほか、見た目の改善を目的に、上あごの歯肉を縮んでしまった歯茎に移植することもあります。

再生治療

歯周病の状態によって、歯周組織再生療法が行われることもあります。これは“メンブレン”と呼ばれる膜を設置したり、“エナメルマトリックスデリバティブ”や“トラフェルミン”と呼ばれる再生材料を用いたりすることで、失われた歯周組織の再生を促すものです。

内服薬・外用薬

歯周病治療には、歯肉からの出血や膿、歯肉の腫れなどの症状を緩和する医薬品(歯槽膿漏薬や抗菌薬など)を用いることもあります。市販の歯槽膿漏薬もありますが、薬を使用しても症状が繰り返されることもあるため、その場合には医療機関の受診を検討するのがよいでしょう。

早めの受診を

歯周病は早めに治療することで、病気の進行を遅らせることができます。一方、歯肉が下がったり歯槽骨が溶けたりする状態まで進行すると、元の状態に戻すことは困難です。最悪の場合、ご自身の歯を失ってしまいます。

そうなる前に早めに受診して治療を開始することが重要です。歯周病は痛みがないため、ご自身ではなかなか気づかないケースも少なくありません。

しかし、歯肉の腫れや歯磨きの際の出血といった症状は、健康な歯肉では起こらないことです。早期発見・早期治療のためにも、気になる症状があれば早めに歯科医に相談してくださいね。

歯周病治療
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