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矯正後歯並びが良くなったら終わりでないのをご存じですか?矯正治療が終わったら必ずリテーナー(保定装置)を着用します。綺麗に整った歯並びを定着させるにはとても大切な装置になります。
歯科矯正によって移動させた歯の周囲の組織は、実はまだ安定していません。周辺の組織が矯正治療後の歯並びの状態で安定化するまでの間、歯は治療前の位置に戻ってしまうリスクがあります。実際に、歯が歯科矯正以前の位置に戻ってしまうことを「後戻り」といいます。後戻りした歯を、自力で治すのは困難であり、再矯正ということで再び矯正治療を受けることなってになってしまいます。
そこで、キレイな歯並びの状態が固定されるまでの間、リテーナー(保定装置)を着用することで後戻りを防ぎます。リテーナーを着用している期間を「保定期間」といいます。
歯の位置を移動させる矯正期間と、歯列を固定させる保定期間の両方を経て、はじめて矯正治療は完了となります。加齢や噛み合わせの状態、舌のクセ、生活習慣などによりリテーナーの装着期間や1日の装着時間も変わってきます。
リテーナー(保定装置)の種類
リテーナー(保定装置)は大きく分けると固定するタイプと取り外しするタイプの2種類あります。
①ワイヤー固定(フィックスリテーナー)
歯の裏側にワイヤーをセメントで固定するタイプです。固定する本数は前歯6本か、小臼歯までを含む8本になります。固定する本数は症例によって違ってきます。
・メリット・・・固定するので付け忘れがない
舌側にワイヤーっそ固定するため正面から目立たない
・デメリット・・・取り外しができないため歯の根元部分などに歯ブラシが届きにくく、歯石がつきやすい
②マウスピースのリテーナー
樹脂でできた透明なマウスピースでご自身で取り外ししていただくタイプです。列全体を覆う形をしているため、歯全体に対してしっかりと保持力をかけることができます。一方で、奥歯を噛み締める癖がある人などはマウスピースを噛んでしまい、消耗しやすいという特徴もあります。
・メリット・・・食事や歯磨き時取り外しでき衛生的
透明で目立たないため、審美性に優れている
・デメリット・・・付け忘れがないよう自己管理が必要
奥歯噛み締めによる破損
③ホーレータイプのリテーナー
裏側がプラスチック、表側が金属のワイヤーのご自身で取り外ししていただくタイプです。使っているうちに緩くなることがあるので、都度調整が必要になります。ワイヤーは金属製のものが多く、歯の表面に銀色の器具が目立つことがあります。樹脂製の半透明のワイヤーを選べる歯医者もあります。ホーレータイプのリテーナーは、マウスピース型リテーナーと同じように使用することができます。ただし、歯並びによってはマウスピース型リテーナーに保定力で劣ることもあります。一方で歯列全体を覆うマウスピースのリテーナーと違いホーレータイプのリテーナーは咬合面は開いていますので、噛み合わせに影響を与えないという特徴があります。歯ぎしりや噛みしめによるリテーナーのダメージも最小限で済みます。
・メリット・・・食事や歯磨き時取り外しでき衛生的
噛み合わせへの影響がない
・デメリット・・・外から見て目立つことがある
最初は器具による痛みや違和感が生じることもある
リテーナー(保定装置)の注意事項
◎着脱式のリテーナーは飲食時は外す
着脱が可能なマウスピースタイプ、ホーレータイプのリテーナーは飲食時に外す必要があります。装着したまま飲食をすると歯とリテーナーの間に食べかすが残るなど、リテーナーを清潔に保てず、虫歯や歯周病を引き起こすこともあります。また、破損や変形の原因の多くは固形物がリテーナーにぶつかることで起こります。飲食中はケースにしまい、食後の歯磨きをしてから再度装着しましょう。
◎紛失や破損した場合は作り直しが必要
歯ぎしりや食いしばりなどのクセが原因で破損してしまうこともあります。リテーナーを破損したり紛失してしまったりした場合は、作り直しが必要です。装着しない期間が長引けば、それだけ後戻りが進んでしまいます。紛失や破損には充分に注意しましょう。
保定期間は元の歯並びからどれだけ移動したかにもよりますが、一般的に2年から3年になります。
保定開始して最初の1年間は非常に大事になります。外した直後が歯の後戻りが起こりやすいため、ご飯や歯ブラシする時以外は使用する必要があります。加齢や噛み合わせの状態、舌のクセ、生活習慣などによりリテーナーの装着期間や1日の装着時間も変わりまた、保定は先生によって考え方が異なるので、一律ではありませんが段々使用する時間を減らすことが多いです。独断で着脱時間を決めるのではなく、専門医の指示に従いましょう。
ワイヤー固定が外れたり、装置が壊れた場合はすぐに矯正した歯科医院に連絡しましょう。また当院でもリテーナーの作成ができます。そのまま置いておくと歯が後戻りしたり、壊れたところに頬や舌が当たって、怪我をする可能性もあります。
矯正専門の女性歯科医師が小児矯正やワイヤー矯正、マウスピース矯正を行っています。
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