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Column
去年からインスタグラムなどのSNSでよく聞く ヤクルト1000 という飲み物をご存じですか?
患者様の中にもご家族で毎日愛飲されてる方も多く、色々な乳酸菌飲料の名前を最近特に多く耳にします。
ヤクルトをはじめとした乳酸菌飲料は甘いと感じるものが多く、歯に対しての影響はないのでしょうか?
ヤクルトの原材料
ぶどう糖果糖液糖(国内製造)、砂糖、脱脂粉乳/香料
乳酸菌
生きたまま腸内に到達する乳酸菌 シロタ株(L.カゼイ YIT 9029)の働きで、良い菌を増やし悪い菌を減らして、腸内の環境を改善し、おなかの調子を整えてくれます。
「ヤクルト」に入っている乳酸菌 シロタ株は、もともと自然界にすんでいる乳酸菌から選び出し、胃液や胆汁に負けないよう強化培養しているそうです。凄いですね!
毎日継続してご飲用していただきたい商品なので、1日1本を目安に1日の生活の中で、続けやすい時間帯にお召しあがりください。
ヤクルト公式サイトより
人の腸の中には有用菌や有害菌などいろいろな菌がすんでいます。
私たちが健康でいられるのは有用菌が有害菌を抑えて、腸内にすむ細菌が一定のバランスを維持しているためと考えられています。
ところが、そのバランスは毎日の食事やストレス、薬の服用などいろいろな要因によりくずれ、有用菌が減少することがあります。
そのような状態が続くと体の不調につながりやすくなるため、普段から生きて腸までとどく乳酸菌 シロタ株やビフィズス菌 BY株をとり入れることをお勧めします。
乳酸菌 シロタ株やビフィズス菌 BY株は腸に定着しませんので、毎日続けることが大切です。
虫歯になるの?
結論からいうと、虫歯になる可能性が高くなります。
毎日ヤクルトを飲む習慣がある人とない人だと、飲む習慣がある人の方が歯に糖が付着する時間が圧倒的に長く多いため、虫歯になる可能性が高くなります。
ヤクルトに含まれている”乳酸菌シロタ株”は歯につかないので、シロタ株自体は虫歯の原因にはなりません。
しかし、それは”乳酸菌シロタ株”に限ったことです。原材料として虫歯の原因となる”糖”が多く使用されています。
なんと、ヤクルト1本には 角砂糖2~3個分 の糖が含まれています。
ペットボトル飲料などと比べると少なく見えますが、ペットボトル飲料は500㎖なのに対し、一般的なヤクルトは65㎖です。
そのことから考えても、かなり多くの糖が含まれていることがお分かりいただけたかと思います。
虫歯のメカニズム
細菌が糖をもとに作り出す酸が歯を溶かすことで虫歯になります。
虫歯の原因菌の1つであるミュータンス菌は 糖 が大好きです。
糖とは、砂糖、ショ糖、スクロースなど、私たちが「甘いもの」と想像する食べ物に多く含まれています。
ヤクルトなどの乳酸菌飲料は、飲むと甘く感じる方がほとんどだと思います。
甘く感じるということは、糖が多く含まれているのです。
ミュータンス菌は歯の表面にある歯垢(プラーク)を拠点として、大好きな「ごはん」である糖を摂取し酸を出します。この酸は非常にpH値の低い強力な酸です。この酸によって、歯からカルシウムやリンが溶け出します。これが虫歯の始まりです。
その状態が続き溶ける範囲が広がり深くなると、虫歯が進行している状態と言えます。
さらに放置すると歯に穴があくなど元に戻らなくなってしまいます。
ミュータンス菌が口内にいて、糖の多い飲食の頻度が高く、歯磨きなどでうまく歯垢(プラーク)が除去できていない状態が続くと、虫歯になる確率は高くなります。
虫歯にならないために
ヤクルトなどの糖が多く含まれている食品を口にした時は、なるべく早く歯を磨き、口腔内から糖を無くすことが大切です。
特にお子様の場合、ダラダラと長い時間をかけて飲むことが多く、虫歯になるリスクが上がります。
口の中に甘いものが長くある状態が続くと、歯の表面が白っぽくなり、徐々に溶け始め、脱灰(初期の虫歯)という状態になります。
歯が溶け始め穴が開いてしまうと、もう元に戻らないかもしれません。
そうなる前に「ヤクルトを飲む=飲み終わったら歯を磨く」をセットにして習慣づけていただければ、そのリスクを減らすことが出来ます。
毎日しっかり歯を磨いて、虫歯の予防をしましょう★
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