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歯医者に行った時に「レントゲンを撮影して確認しましょう」と言われたことはありませんか?そんな時、患者さんの心情としては「本当にレントゲン撮影が必要なの?出費が増えるなぁ」と思うことがあるかもしれません。そこで今回はレントゲン撮影でわかることとレントゲン撮影の必要性をご説明します。
・レントゲンって?
医科のみならず歯科レントゲン撮影は広く行われています。病院に行ってレントゲン撮影画像を見たことがある方はイメージしやすいかもしれません。レントゲン撮影はX線撮影とも呼ばれています。
・レントゲンの原理
まず原理を簡単にご説明します。
X線照射装置からX線が放出され、体を通過します。X線の透過率の違いにより、X線が通過した部分は黒く、通過しない部分は白く映ります。この濃淡の違いを映しだしたのがレントゲン画像です。
・歯科レントゲンで白く映るもの
レントゲンでは、以下のようなものが白く映ります。
- 歯牙
- 骨
- 薬剤や金属などの人工物 などの固いもの
・歯科レントゲンで黒く映るもの
レントゲンでは、以下のようなものが黒く映ります。
- 皮膚
- 筋肉
- 脂肪
・レントゲンの種類
歯科医療ではレントゲン撮影が頻繁に行われます。一口にレントゲンと言っても、その用途に合わせて大きく分けて4種類あります。
- パノラマレントゲン
- デンタルレントゲン
- 歯科用3次元CT
- セファロレントゲン
パノラマレントゲン
お口全体のレントゲンを撮る機器です。


全顎を撮影することができます。顎関節や一部の鼻の骨も映し出されます。
患者さんの頭の周りを装置が素早く、ぐるっと回ります。撮影された画像は左右が逆になっています。
- お子さんの歯の生え変わりの状態、先天性欠如歯の確認
- 埋伏過剰歯や埋伏歯の確認
- 親知らずの有無の診断
- 多数歯の虫歯の進行状態の確認
- 全顎的な歯周病の進行度合いの確認
デンタルレントゲン
デンタルレントゲンはごく小さい範囲を撮影する機器です。



お口の中に直接デンタルフィルムと呼ばれる小さなプレートを入れて、外側からX線を照射し3~4本の歯牙を画像として映しだします。
- 虫歯の進行状態の確認
- 歯と歯の間虫歯の確認
- 神経の治療後薬が根の先まで入っているかどうかの確認
- 歯周病の進行状態の確認
- 根分岐部病変の確認
- インプラント周囲の骨吸収状態の確認
歯科用3次元CT
デンタルレントゲン、パノラマレントゲンは二次元画像ですが、歯科用CTは三次元の立体画像が得られます。

- 親知らずの抜歯(下顎神経との距離や上顎洞の確認)
顎骨内にある神経との位置関係を正確に知るために、歯科用CT撮影を行う場合があります。二次元ではっきりしない歯牙と神経の位置関係を三次元画像によって様々な角度からの断層画像で正確に知ることができます。
セファロレントゲン
「上下顎の大きさとそのズレ」、「顎の形」、「歯の傾斜角」、「口元のバランス」などについて判ることができます。

矯正治療前の診断、矯正治療中(外科矯正治療前後)の状態確認、矯正治療終了後の確認など、 同じ規格で撮影したレントゲン写真があれば経時的にその変化が把握できます。 セファロレントゲンは、X線の管球(X線発生装置でX線を作っている部分)から一定の距離に被写体をセットして規格レントゲン写真を撮ります。治療前の診断に必要なデータはもちろん、 術前・術後の重ね合わせでどのように歯が動いたか、顎骨の変化がどうだったかが比較できます。これは、規格X線写真だからできることです。矯正治療を行うにあたって必ずと言って良いほど撮影されるものです。
被ばくが気になる方

レントゲンやCTは放射線を用いた画像撮影です。撮影時の被ばくが気になる方がいらっしゃるかもしれません。放射線は地球上に自然に存在しています。また、撮影時の被ばくは短時間でごくわずかな量ですので基本的に被爆の心配はありません。なお、妊娠中の方や妊娠の可能性がある女性の方は問診時にお伝え下さい。
必要に応じた画像撮影で正確な診断
現在の歯科の治療においてレントゲン撮影は欠かせないものとなっています。当院では患者さんの主訴、それに基づく画像の双方向から診断を行います。得られた画像のご説明時にわからないことがあればお気軽にご質問下さい。