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Column
・プレオルソとは?
プレオルソとは、マウスピース型の矯正装置のことです。近年大人の患者さんから人気を集めているマウスピース矯正とは異なり、子どもに特化した矯正装置です。対象となる年齢はおもに4〜9歳程度のお子さんです。
マウスピースは柔らかいシリコン素材でできているため、治療時に痛みや違和感を抑えられるほか、装着する際も簡単な点が特徴です。痛みや付けづらさは子どもにとって治療モチベーションを下げる原因にもなりますが、プレオルソはこうした難点をクリアにした矯正方法として小児矯正で使われています。
💖プレオルソのメリット💖
プレオルソ治療の主なメリットは、早期治療により子どもの顎の発育を正しい方向に導くことです。この治療法は、子どもの成長に合わせて顎骨を整形することで、不正咬合や歯並びの問題を予防または修正します。さらに、プレオルソ治療は矯正装置を使用することで、子どもの日常生活に大きな影響を与えることなく治療を進めることができます。
この治療法は子どもたちにとって身体的および心理的ストレスが少ないため、治療への抵抗感を減少させ、治療の効果を高めることも期待できます。また、将来の矯正治療が不要になるか、必要としてもその範囲と費用を大幅に削減することが可能です。
①歯型採取がなく始めやすい
歯型採取は粘土のようなものを口に入れてしばし待ってからおこなうなど、嫌がる子どもは多いです。しかし、プレオルソであれば既製品を使うため歯型の採取は絶対に必要なものではありません。
②費用が安価
従来からあるワイヤー矯正の場合、費用相場は数十万円〜100万円を超えるケースもあるなど高額になりがちです。しかし、プレオルソなら高くても20万円程度(まりこ歯科クリニックは10万円ほどです)と費用が抑えられるのはメリットの一つです。
③異物感・痛みが抑えられる
歯に直接つける矯正ですと、痛みや違和感があり、大人であっても食事でさえ嫌になることがあります。プレオルソは日中最低1時間装着していれば良いため、異物感や痛みが抑えられ、食事にも影響しません。また、シリコン素材で柔らかいため、内頬を傷つける心配もありません。
④学校で装着する必要がない
目立ちにくいマウスピース矯正ならまだしも、プレオルソは目立ちやすいです。しかし、学校や外出時に着けている必要はないため、学校生活に影響が出ないのもメリットと言えます。
⑤清潔な歯を保てる
プレオルソは自分で取り外しができるので、小さいお子さんでも簡単に付け外しが可能です。食事以外にも、歯磨きのときに普段どおり過ごせるので、歯を清潔に保てます。これまで主流だったワイヤー矯正では、装置付近に磨き残しや食べ物が詰まりやすいというデメリットがあったため、子どもにはハードルが高い矯正方法でした。しかし、プレオルソであればこうした日常への影響を最小限に抑えられます。
😭プレオルソのデメリット😭
プレオルソ治療は、特定の年齢期間に効果的であり、適切な治療開始時期を見逃すと、その後の治療効果が制限される可能性があります。また、プレオルソ治療は家族全体の協力が必要となり、定期的な歯科訪問や装置の適切な管理が求められます。日常生活においては一定の調整を要求することもあります。加えて、治療効果には個人差があるため、すべての子どもに同じ結果が保証されるわけではない点も留意しておきましょう。他の治療オプションと比較して、個別の状況に応じた適切な選択が必要になることもあります
細かな歯並び調整は不向き
プレオルソを取り扱っている歯科医院でも説明があるかと思いますが、プレオルソ治療は矯正治療ほどの完成度とはなりません。歯科矯正の前段階との位置付けがされており、歯並びの改善は8割程度と言われています。したがって、細かな歯並びの調整までには至りません。
装着時間・ルールを厳守しないと効果が無い
プレオルソは、日中最低1時間、就寝時の着用が必要ですが、それすらも守られていないと期待する治療効果は得られません。子どもが着用を嫌がったり、付け忘れがあると効果が得られないため、ほかの矯正方法を検討したほうが良いかもしれません。
治療できないケースもある
プレオルソはすべての子どもに治療が適用となるわけではありません。歯並びだけでなく口腔内に多くのトラブルがある場合や、治療継続が難しいと判断されるお子さん、そして歯並びだけでなく骨格に異常が見られるケースなどはプレオルソによる治療は不向きです。
装置の違和感で眠れない可能性がある
プレオルソで治療効果を得るために欠かせない着用時間ですが、寝ているときに着けたままの状態をキープすることが重要です。しかし、着用していることが原因となり、寝苦しく睡眠の質が低下し、日常生活に支障をきたす場合には、治療の継続が難しいです。
治療期間
治療期間はお子さんの成長具合や、歯の移動状況によってもばらつきがありますが、おおむね1年〜1年半程度を見ておくと良いでしょう。歯の変化が早く生じるお子さんや、症状が軽いお子さんでは2ヶ月などの少ない期間で改善が見られるケースもあります。
装着時間
よく知られているワイヤー矯正は常に歯につけたままの状態となりますが、プレオルソは自分で取り外しが可能な装置です。一日に装着する時間が決められており、日中の最低1時間、可能であれば長時間つけた状態をキープします。そして寝るときはプレオルソをつけたまま寝ることが望ましく、治療効果もより出やすくなります。
装置の手入れ
プレオルソは口腔内に直接入れる装置のため、汚れや衛生面に注意が必要です。毎日中性洗剤で洗浄し、週に1回は矯正用洗浄剤などを使ってつけおき洗いするのがおすすめです。また、歯磨き時に使っている研磨剤はプレオルソを傷つけてしまう可能性がありますので、なるべく使わないようにしましょう。
さいごに
プレオルソは、子どもの顎の成長期に行われる矯正治療法で、歯並びや噛み合わせといった問題の解消を目指せる治療法です。この治療法は子どもにとって身体的な負担が少ないため、治療への抵抗感が減少するなどのメリットもあります。。しかし、治療を成功させるには適切なタイミングでおこなうことや家族のサポートが不可欠。また、すべての子どもに効果的というわけではない点に注意しましょう。そのため、治療を考える際には、メリットとデメリットを慎重に比較し、医師と相談したうえで決めることが大切です。